達摩は、菩提達摩や、そこから生まれた縁起物を指すときは「だるま」と読みます。ただし、同じ二文字には「だつま」という辞書上の読みもあります。こちらは数珠に通す大きな玉、いわゆる親玉を指す古い言葉です。
つまり、読み方は一つに決められません。何について書かれた言葉なのかを見ることが大切です。
| 文脈 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 菩提達摩、禅の祖とされる僧 | だるま | 人物名 |
| 願掛けに使う縁起物 | だるま | 達磨と同じものを指す表記 |
| 数珠の大きな玉 | だつま | 親玉 |
| 古い文章で達磨を指す用法 | だつま | だるまを指す古い読み |
達摩とは何を指す言葉か
「達摩とは」と調べたとき、まず考えられるのは菩提達摩です。インドから中国へ渡り、禅の祖とされる僧で、日本のだるまの姿や名前のもとになった人物です。人物について書かれた「菩提達摩」「達摩大師」は、いずれも「だるま」と読みます。
そこから意味が広がり、日本では願掛けに使う丸い縁起物も「だるま」と呼ばれるようになりました。この意味では「達摩」と「達磨」のどちらも見かけますが、現在の一般的な表記は「達磨」または「だるま」です。
人物から縁起物へつながった経緯は、達磨大師とだるまの由来で詳しく説明しています。
達摩の読み方は「だるま」と「だつま」
文章に禅、僧、菩提達摩、縁起物、願掛けなどの言葉があれば、読み方は「だるま」と考えてよいでしょう。
一方、国語辞典には「達摩」を「だつま」と読む見出しもあります。主な意味は、数珠の輪をまとめる大きな玉、つまり親玉です。古い用例には、縁起物のだるまを「だつま」と読んだものもあります。
現代の日常会話で縁起物を「だつま」と呼ぶことはほとんどありません。しかし、漢字だけを見て読み方を問われた場合には、文脈によって二つの答えがあり得ます。
達摩と達磨の違い
菩提達摩や縁起物を指す場合、達摩と達磨はどちらも「だるま」と読まれる表記です。「摩」と「磨」は旧字体と新字体の関係ではなく、別の漢字です。そのため、「達摩が古い字で、達磨が新しい字」と単純に分けることはできません。
実際の文章では、仏教資料や人物名の説明に「達摩」、日本の縁起物や一般向けの説明に「達磨」が現れる傾向があります。ただし、表記は資料や書き手によって異なり、厳密な使い分けが決まっているわけではありません。
| 表記 | よく見かける場面 | 読み方 |
|---|---|---|
| 達摩 | 菩提達摩、仏教資料、表記の解説 | だるま。別語では、だつま |
| 達磨 | 人物名、縁起物、一般的な漢字表記 | だるま |
| だるま | 日常的な文章、商品名、やさしい説明 | だるま |
| ダルマ | デザイン上の表記、商品名、強調 | だるま |
普段の文章で縁起物を表したいなら、「だるま」と書くのが最も自然です。漢字を示す必要があるときは「達磨」を使えば伝わります。だるまの漢字と表記の使い分けでは、ひらがなとカタカナも含めて整理しています。
「達」と「摩」の意味を足しても、だるまの意味にはならない
「達摩」や「達磨」は、一文字ずつの意味を組み合わせて作った言葉というより、外国語の音を漢字で表した音写に由来します。そのため、「達」は到達、「摩」はこする、というように字義を足しても、だるまの意味にはなりません。
同じ理由で、「達磨」を「到達するまで自分を磨く」と解釈するのも、言葉の由来を説明したものではありません。努力や粘り強さは、倒れても起き上がる形や願掛けの習慣から生まれた象徴です。漢字の直訳とは分けて考えると混乱しません。
人物名と縁起物はどうつながったのか
菩提達摩は、坐禅をする姿や長い修行の逸話とともに日本へ伝わりました。後に、その姿を思わせる丸い形の起き上がり小法師が結びつき、現在のだるまへ発展したと説明されています。
現在のだるまには、倒れても起き上がる姿から、七転び八起き、再起、目標へ向かう粘り強さといった意味が重ねられています。願いを決めて片目を入れ、達成後にもう片方を入れる使い方も広く知られています。
ここで大切なのは、達摩という二文字の直訳が「七転び八起き」なのではないという点です。人物の伝承と、縁起物の形や使い方を通じて象徴が育ちました。
だるまに書かれた文字とは別の話
だるまの名前を漢字で書くと「達磨」ですが、胴に必ず「達磨」と書くわけではありません。よく見かける「福」「必勝」「商売繁盛」「家内安全」などは、だるまの名前ではなく、願いを表す言葉です。
手元のだるまに書かれた字を知りたい場合は、だるまに書く文字と意味で一文字と四字熟語の例を確認できます。
よくある質問
達摩は何と読みますか?
菩提達摩や縁起物を指す場合は「だるま」と読みます。数珠の親玉を表す語には「だつま」という読みがあります。文章の文脈で判断します。
達摩と達磨は同じですか?
菩提達摩や縁起物を指す文脈では、どちらも「だるま」と読まれる表記です。ただし「摩」と「磨」は別の漢字で、旧字体と新字体の組み合わせではありません。
「だつま」とは何ですか?
数珠に通された大きな玉、親玉を指す古い言葉です。辞書には、達磨を指す古い用法も載っています。
だるまの漢字は達摩ですか、達磨ですか?
どちらも使われますが、現在の一般的な表記は「達磨」です。日常の文章では、ひらがなの「だるま」も自然です。
達摩は達磨大師のことですか?
人物について書かれた文脈なら、達摩は達磨大師または菩提達摩を指します。日本のだるまは、この人物をもとに生まれたとされています。
「達摩」を見かけたら、まず前後の文章を確認してください。禅や人物、縁起物の話なら「だるま」。数珠の玉の話なら「だつま」です。この読み分けが分かれば、「達磨」との違いも迷わず判断できます。




